ゴールデンカムイ3巻は、第七師団の兵営を脱出する18話〜二瓶との対面の27話までを。杉元とアシリパの絆が深まり、そこに白石も加わって、メインキャラ3人が揃った。
さらに野田カムイのお気に入りキャラ二瓶鉄造も登場。読み応え抜群の3巻だった。
ゴールデンカムイ3巻ネタバレ感想
※以下、全文ネタバレあり。未読の人は注意してね!
第18話「救出作戦」
- アシリパは白石に協力を求め、杉元を第七師団の兵営から救出することに。
- 白石が兵営に侵入すると杉元が拘束されていた。ちょうど二階堂が部屋に入ってくるところで‥‥。
- 鶴見が扉を開けると絶命している二階堂洋平とはらわたを引き摺り出された杉元がいた!
はらわた引き摺り出されるのはキツすぎる。浩平がショックで気が狂うのも分かる。(まぁ元々狂ってた気もするけど)
杉元は囚人ですらそんなに殺していない優しい人なんだけど、たまにエゲツないこと始めるからびっくりするw
第19話「駆ける」
- 鶴見は馬車を用意し瀕死の杉元を医者に連れていく。部下に杉元の付き添いを任せて自分は二階堂の死体をチェック。杉元が二階堂のはらわたを盗んだことに気づく。
- ピンピンしている杉元は付き添いの鶴見の部下をぶちのめして馬車を奪う。慌てた鶴見が追ってきたがアシリパの援護で逃亡成功。
- 鶴見は杉元一味に刺青人皮を集めさせた方が効率的だと考え杉元を追うのをやめた。
この回のアシリパさんかっこよかった。
杉元のピンチを救う立派な相棒だよ。
毒矢が命中した後に周りの肉をくり抜きに行ったのは、あとで兵隊さん達が桜鍋ができるようにってこと?アイヌの毒矢ってバレたくないってのもあるだろうけど、長く猟をしているアシリパさん的には命を無駄にしたくなかったからなのかなと。
鶴見中尉の「杉元一味に刺青人皮を集めさせた方が効率的」って奪う気満々で笑った。この悪党っぷりには痺れる。
第20話「喰い違い」
- 合流した杉元、アシリパ、白石は桜鍋を食べて仲直り。初の味噌(オソマ)入り鍋に感激するアシリパ。
- 牛山をスカウトした土方は永倉新八と合流。永倉は土方に武器やアジト、当分の資金を提供した。
15話から20話までは、急にヒヨった杉元の回だった。
自分からアシリパさんに金塊を探す協力を頼んだのに、自己判断で断りもなしに消えるのは酷すぎる。しかもレタラの話を聞いた直後だよ?アシリパさんが悲しむと考えなかったのかなー?
アシリパさんの「私を子供扱いして相棒として信用せず‥ひとりで軽率に行動して捕まったのはお前じゃないか」には完全同意。
杉元が消えたのは優しさってのは分かるけど、不器用すぎてアシリパさんが可哀想だわ。
しかしこの一連のエピソードで2人の絆が深まったのは事実。アシリパちゃんの有能さも証明できたし結果的に欠かせないエピソードだった。
第21話「亡霊」
- 土方一派は、最近樺戸集治監を出所した海賊の頭首・渋川善次郎に会いにいく。渋川とその手下ごと仲間に引き入れるのが狙いだ。交渉は決裂し、土方一派は渋川善次郎とその手下12人を壊滅させた。
- 杉元とアシリパはエゾシカを見つけに山に入る。
土方一派の紹介エピソードかな?渋川善次郎は刺青持ちでもなく仲間にもならなかった。ただただ土方さんのかっこよさが分かるだけの回。
死に場所を探してるだけなのでは?に対するアンサーが「私はあと百年生きるつもりだ」なのはかっこ良すぎる。
この1話だけでほとんどの読者が土方歳三(72歳)のファンになっただろう。
第22話「伝説の熊撃ち」
- エゾシカを見つけて発砲する杉元。急所を外して逃げられてしまった。
- エゾシカを追う途中でアシリパは足跡を見つけた。犬が1匹に男が2人。1人は怪我をしているようだ。あのとき逃した谷垣かもしれない‥。
- 谷垣は村田銃を使う猟師・二瓶鉄造と出会う。2人の目的は一致。エゾオオカミだ。
私の1番好きな囚人である二瓶鉄造が登場。二瓶が好きすぎて22話〜29話は何度も繰り返し読んだ。
ゴールデンカムイには戦争の記憶に囚われているキャラクターがたくさん出てくるが、谷垣は二瓶に出会えて本当に幸運だった。
第23話「漁師の魂」
- 二瓶鉄造は1人で200匹以上の熊を倒してきた。しかしオオカミを獲ったことは一度もない。人間の罠によって絶滅まで駆除されたオオカミ。その知恵比べにも負けずに生き残った最後の狼との勝負‥。「漁師の魂が勃起する!!」
- 杉元とアシリパは手負いの鹿を追うが、またもや逃げられてしまう。一晩トドマツの下で野宿して翌朝に足跡を辿ることに。
- 谷垣と二瓶の晩御飯は採れたての熊を使った二瓶ご飯。食事をしながら谷垣の人生相談。「谷垣よ 狼を獲ったら毛皮を手柄に故郷へ帰れ」二瓶にそう言われた谷垣は軍帽を脱いで薪で燃やした。
何も知らないから勝負がしたい。狼の個性と自分の個性との勝負‥‥。これが猟師魂。二瓶の生き方や信念は筋が通っててほんとカッコいい。
谷垣は「山に入って毒のようなものが抜けていった」らしい。やっぱりマタギに戻ることが谷垣が戦争から帰ってくる1番の道なんだね‥。
二瓶はそんな谷垣に「狼を獲ったら毛皮を手柄に故郷へ帰れ」と言ってくれるけど、この時点でもうだいぶ救われている気がする。じゃないと軍帽を燃やして笑い合えない。
第24話「生き抜いた価値
- 杉元とアシリパは鹿を発見。杉元は鹿を撃てなかった。傷口の血がツララになって揺れていた。ツララを溶かす体温も残ってないのに懸命に生きようとする鹿に睨まれたら動けなかった。鹿はレタラが仕留める。アシリパはそんな杉元に捌いた鹿の内臓を触らせ鹿の温もりを感じさせる。「鹿は死んで杉元を温めた。鹿の体温がお前に移ってお前を生かす‥(中略)鹿が生き抜いた価値は消えたりしない」
- 二瓶と谷垣はオオカミの縄張りまで来ていた。
杉元は人間相手だと強いのに、動物相手では弱くなる。
【ツララを溶かす体温も残ってないのに懸命に生きようとする鹿に睨まれたら動けなかった】っていう気持ちはすごくよく理解できる。しかし戦争中や熊相手だと杉元はそんなこと考えて戦っていない。きっと杉元は弱者には優しい性格なんだろうな。鹿に頭突きされても「うわぁぁ」ってなっただけだし、鹿がめちゃくちゃ強かったら容赦なく殺せるでしょう。
鹿を「こいつは俺だ」と思っていたのも、【生きるために戦っていた】【殺される前に殺す】という杉元の気持ちの現れだよね。
不死身の杉元は、仕方なく戦っていただけで本当は優しい心の持ち主だということが理解できるいいエピソードだった。
アシリパさんの「最後まで責任持てないなら最初から撃つな」からの「私たちや動物達が肉を食べ残りは木や草や大地の生命に置き換わる 鹿が生き抜いた価値は消えたりしない」という言葉は深い。
こういうところは命の大切さが分かる啓蒙漫画なのにふざけすぎて子どもやお年寄りにオススメできない。笑
第25話「ユク」
- 鹿の処理をしているアシリパをレタラが急かす。レタラは二瓶の殺気を感じ取って焦っていた。持てるだけ持って引き上げる一同。
- レタラが仕留めた鹿まで辿り着いた二瓶と谷垣。鹿の周りにはオオカミ(レタラ)と杉元とアシリパの足跡が残っている。谷垣はすぐに足跡が杉元とアシリパだと確信する。
- 杉元とアシリパが仮小屋に戻ると白石が戻ってきていた。白石は街で情報収集をしていたらしい。刺青の囚人・二瓶鉄造が小樽にいるという。
今回のグルメシーンはめちゃくちゃ美味しそうだった。鹿の背中の肉‥いつか食べてみたい。
どう見ても未成であるアシリパさんが酒を飲んで酔っ払っているが、未成年飲酒禁止法は1992年に施行されたので問題ないようだ。モンペの杉元が完全スルーなのでおかしいと思ったらそういうことか。
第26話「山の掟」
- 匂いを消すために谷垣と二瓶は川で体を洗っていた。谷垣は二瓶の刺青を見て彼が囚人だと知る。二瓶に銃を向けるが「マタギの谷垣か 兵隊さんの谷垣か 今のお前はどっちの谷垣なんだ(中略)山で死にたいから脱獄した 勝負の果てに猛たちが俺の体を食い荒らしクソとなってばら撒かれ山の一部となる 理想的な最後だ お前なら分かるだろ マタギの谷垣よ」と言われて銃を下ろした。
- 二瓶のことはアシリパも知っていた。昔、猟師を殺して獲物を奪う悪い奴がいた。そいつらは狙っちゃいけない相手を狙ってしまった。狙われていることに気づいた二瓶は盗人たちに叫ぶ。「この二瓶鉄造が熊を狩るときは殺される覚悟で勝負している 俺を狩るというならば‥獣の糞になる覚悟はできてるんだろうな」それから3日かけて盗人たちを追い回し撲殺していった。盗人たちを獣以下とみなし銃は使わなかった。こうして二瓶は網走監獄に収監された。
- 白石曰く毛皮商は二瓶に「もし白い狼の毛皮が手に入ったらいくらで買う?」と聞かれたらしい。レタラが狙われている!
- レタラは鹿を食べにまた戻ってくる。谷垣と二瓶は鹿の死骸を見張るが、レタラどころかキツネも寄ってこない。何か妙だ。鹿の死骸にレタラが糞をしていた。2人はレタラに監視されていた。
二瓶の「この二瓶鉄造が熊を狩るときは殺される覚悟で勝負している 俺を狩るというならば‥獣の糞になる覚悟はできてるんだろうな」はゴールデンカムイを代表する名言でしょう。(というか二瓶は名言多め)
「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」や「あなた…『覚悟して来てる人』…ですよね 人を「始末」しようとするって事は逆に「始末」されるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね」などの有名な名言と通ずるものがある。
世の中の悪党は自分が狩られる側になることを考えてない奴が多すぎる。二瓶は法を犯したけど、この信念を見ているとクズとは思えないんだよな。なんなら殺れた奴らの方が悪い気さえする。
この時代って過剰防衛とかなかったのかなぁ?最後の1人は銃持ってない上に警察に捕まってたからどちらにしても過剰防衛は難しいだろうけど。
第27話 「殺しの匂い」
- 二瓶は自分達をいけすかない侵入者だと知らしめるために狼の糞を焼いて狼煙を上げる。
- 狼の気を分散させるため、二瓶と谷垣は別行動をする。谷垣は歩みを止めて狼を足止めする。そして頃合いを見て飯盒を置く。二瓶は崖の上から狼が飯盒をつつきにくるのを待つ。しかしそんな2人のすぐ側には杉元、アシリパ、白石が近づいていた。
- 二瓶はじっと狙いを定める。狼が木の影から姿を現す‥が、レタラの危険を察知したアシリパが飯盒を弓矢で貫いた。二瓶の一発は外れた。そんな二瓶の後ろから杉元と白石が現れた。杉元VS二瓶!!!
二瓶と谷垣は心理戦まで使ってきた。狼の習性を利用して注意を分散させるとはおもしろい。
もちろんレタラには死んでほしくないが、ここまで本気でオオカミ狩りに取り組んでるもんだから一瞬応援しそうになった。
そして杉元と二瓶の戦いは4巻へ持ち越し。
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