- 尾形が国境守備隊の一人を撃ってひとまず姿を隠すことができた。ウイルタ民族の親父さんは帽子のおかげで一命を取り留める。
- 尾形は狙撃手を仕留めに単独行動。アシㇼパは先ほどのキロランケの無茶な行動を疑問に思う。
キロランケの捨て身の行動には驚いた。皇帝暗殺の場面と親父さんが倒れてる姿を重ねていたのは、皇帝を暗殺した理由を思い出したからなのかな。キロランケはロシアに圧迫されてる少数民族のためパルチザンとなり皇帝暗殺に加わった。キロランケにとってこのウイルタ民族の親子は、ただの移動を手伝ってくれる行きずりの人ではなく救いたい相手に含まれてるんよね‥。
それより、国境守備隊のオジサン。「全員逃すな。抵抗するなら殺していい」とか言ってますけど、鶴見はアシㇼパまで殺されたらどうするつもりだったんだ‥。
- キロランケは仕掛け罠の爆弾を即席で作り国境守備隊の二人を撃退。瀕死の状態の国境守備隊はキロランケに手配書を見せ「ユルバス ロシアはお前を忘れていない」と言う。
- 国境守備隊の狙撃手ヴァシリは尾形を狙って単独行動。尾形VSヴァシリの長期戦が始まる。
イリヤを見下ろすハイライトなしキロランケが怖い。これでアシㇼパと白石にキロランケが皇帝殺しの指名手配犯だとバレてしまった。
それにしても初期の頃のヴァシリって白石そっくりよな。後に頭巾ちゃんになったのも白石っぽさを隠すためとしか思えない。←
- キロランケはアシㇼパと白石に過去について話す。キロランケは15歳のとき反体制過激派組織と知り合い皇帝を暗殺した。ウイルクもその場にいたという。
- ヴァシリは慎重が故に尾形の罠にかかり狙撃される。一晩中の勝負は尾形の勝利。
見た感じキロランケは皇帝殺しに失敗。ウイルクがキロランケのミスをカバーし真の実行犯に。そりゃあロシア人も怒るぜ。
ヴァシリと尾形のスナイパー対決はおもしろかった。尾形ってこんな地味で辛抱強い戦いも出来るんだ。
しかしこれは相手を一流と信じていないと出来ない賭けだね。二流や三流相手だとすぐに撃たれて死んでたでしょうw お互い会ったばかりの敵をここまでリスペクトして戦えるのは少年漫画っぽくてアツいね。
- 国境守備隊は全て片付いたが、身を隠すために雪を食べすぎた尾形は高熱を出す。ソリで移動中、尾形は弟・勇作の幻覚を見る。
- ウイルタ民族親子のいとこの家に泊めてもらいみんなで尾形を看病する。
- キロランケの過去を知ってヒヨった白石は、アシㇼパに逃げようとするが、アシㇼパに断れてしまう。アシㇼパは父親のことをもっと知ろうとしていた。
熱にうなされる尾形が見る勇作の亡霊が怖い。あと回想で出てきた鶴見中尉も怖いな。尾形に勇作の懐柔させようとしてたなんてエグすぎる。しかし鶴見中尉の前ではしっかり正座して敬語の尾形にはちょっとウケた。
キロランケの過去を知ってひよった白石はアシㇼパと逃亡を図る。しかし速攻でキロバレし、アシㇼパもアチャのことが知りたいと逃げるのを拒否。ちょっとダサいが、アシㇼパさんの安全を考えて誘ってくれた白石には感謝。もともと好印象だが、さらに株が上がった。さすが杉元が信頼する男なだけある。
- 高熱にうなされる尾形は日露戦争の夢を見る。旗手である勇作は父親から敵を殺すなと言われていた。敵を殺すことで誰もが罪悪感が生じる。旗手の勇作が敵を殺さないことで偶像となり皆を勇気を与えると。敵を殺しても罪悪感がないという尾形を勇作は励まし抱きしめた。後日。尾形は勇作の頭を撃ち抜いた。
「兄様はけしてそんな人じゃない いつか分かる日が来ます 人を殺して罪悪感を微塵も感じない人間がこの世にいていいはずないのです」
って、ちょと無神経じゃないか?
“人を殺して罪悪感を微塵も感じない人間がこの世にいていいはずないのです”って、もうちょっと言い方考えてほしい。
勇作が心の綺麗ないい奴であることは間違いないが、善人特有の無神経さをひしひしと感じる。これは尾形が殺したくなる理由もちょっと分かる。← 二人の確執はやむおえない。
- 尾形の熱が下がったので出発するアシㇼパ達。164話の会話を聞いていたキロランケはこれまで以上に危険が伴うので白石とはここで別れようと告げる。一旦は三人と別れた白石だが、走ってソリを追いかけ合流。
- 杉元、谷垣、チカパシはソリで移動中、前のソリとはぐれて吹雪の中を遭難してしまう。
ウイルタ民族の占いで「後方から人がくる」と「死人が出るサイン」が。杉元なのか、それともキロランケ目当ての追っ手なのか。全巻読了後の感想はウイルタ民族の占いはインカㇻマッの占いより当たる。ですかねw
杉元との約束を思い出してアシㇼパを追いかける白石。これは泣く‥!
キロランケ的にこの旅はアシㇼパを成長させる旅だが、白石もめちゃくちゃ成長したな。白石がアシㇼパさんのそばにいてくれて本当によかった。
あとなんかジョジョ5部のナランチャ思い出した。
- 遭難した杉元、谷垣、チカパシは、マタギの谷垣の指示で暖を取るがどれだけ持つか分からない。
- 月島、鯉登、ヘンケ、エノノカは民家に避難。民家にはたまたま使っていない大きな灯台があり火を灯して杉元達に居場所を伝える。
雪山で遭難した時のマタギの谷垣さんの心強さは異常。
杉元はカネ餅ちを食べて「前にも同じもの食べた気がするな」と言っていたけど、これ、日露戦争で食べたカネ餅ちだって思い出したんじゃないかな?
野田カムイの性格的に、答え合わせはさせないだろうけど、杉元はなんとなく気づいてる気がする。
月島はやっぱり第七師団の良心だよ‥。杉元、谷垣、チカパシを心配して銃声鳴らしたり、灯台のおじさんに「仲間が迷ってる」って報告したり、アシㇼパ奪還に必要なメンバーではあるけどシンプルに心配してるように見える。鯉登に対する態度から見て月島は面倒見のいい性格なのかも。
一方、鯉登は月島と正反対で何もしない。月島が働いてくれてるからって呑気すぎるだろ。しかしこの呑気な鯉登のおかげで、灯台の灯が点滅して杉元達は助かった‥。ヤマダ一座樺太公演のときもだけど鯉登は意識しない行動が役に立つ。
- 杉元、谷垣、チカパシは灯台の灯りのおかげで月島たちと合流。灯台守りをしている夫婦には娘がいるが、現在は行方不明になっているらしい。杉元はお礼に旅の途中で娘についての聞いて回ることにした。娘の写真を預かり、代わりに自分の写真を置いていった。
166話でスルーされたリュウの優秀さを再確認してくれて嬉しい。橇犬に闘志を燃やす姿も可愛い〜。
そして灯台守りの夫婦はよく日本兵を助けてくれたよな〜と思っていたけど、そういう事情ですか。シベリア出兵後だったら助けてくれなかっただろうが、日露戦争後ならまぁ無くもないか。
灯台守り夫婦の話を聞いてる月島の顔、1番暗かったな‥。自分もいご草ちゃんと駆け落ちしてたらいご草ちゃんの両親を悲しませた可能性を考えたのか、それとも大切な人の生死が分からない辛さを知っているからなのか。どちらにしても月島にとってこの話は重い。
- チカパシとエノノカがメコオヤシ(オオヤマネコ)について噂をしていると鯉登が尾形の悪口を言い出した。山猫は芸者を指す隠語。尾形は第七師団で嫌われていた。
- アシㇼパたちもメコオヤシの足跡を発見。キロランケからメコオヤシにまつわるウイルクの話を聞いて父のことをまた一つ思い出すアシㇼパ。キロランケはアシㇼパに昔のウイルクについてよく知っている人物を紹介するという。彼女は亜港監獄に収監されている皇帝殺しの首謀者ソフィア・ゴールデンハンド。
尾形の悪口を言う鯉登、感じが悪い。いいとこの出の鯉登が芸者の子供である尾形を茶化す軽口を言うのがめちゃくちゃ嫌な感じだわ。鯉登推しだが、こういうところはダメだと思います😠
一方で杉元はあんなにソリが合わなかった尾形を庇うクリーンさ。さすが主人公の器。
そしてソフィア登場!女性キャラでトップレスを披露したのはソフィアだけかな?しかしこの登場の仕方はかっこいい。
- キロランケはソフィアを脱獄させる方法を考える。ソフィアが逃げれば当然看守は追ってくる。追手を分散させるため、キロランケは250人の囚人全てを脱獄させることにした。近くの灯台には日本軍が上陸した時のための爆薬が常備されているはずだ。その爆薬を利用し、監獄の複数箇所ある外壁を同時に爆発させるのがキロランケの計画。あとは時を待つだけ。
え、スヴェトラーナ捕まっとるやん。こんな早く居場所が分かるとは。笑
言っちゃ悪いが、スヴェトラーナとソフィア以外の女囚はあんまり美人に描かれてないね‥。ソフィアの若い頃がレベチで美人。若い頃は美人で今はこんな貫禄があってカッコイイとかラピュタのドーラを思い出しますな。
刺青人皮の獲得情報は16巻から変わりなし。
話数 | 料理名 | 詳細 |
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第164話 | スワシの煮汁 | 苦い灌木という意味の木の枝の煮汁。風邪をひいた時に飲む |
第168話 | スーシュカ | 菓子パン |
第168話 | ペリメニ | ひき肉や野菜なども入れる餃子的なロシア料理 |
第168話 | ボルシチ | スープ料理。赤いのはビーツというカブの色素 |
第170話 | くじら汁 | シロイルカ肉、ジャガイモ、干したギョウジャニンニク、ニリンソウ、杉元からぶんどった味噌で作った汁物 |
17巻では、灯台守りの夫婦の家にお邪魔したのでロシア料理多め。スーシュカ美味しそう^^