アニカム第四期5話(41話)「シネマトクラブ」を見たので感想を書く。
軽率に原作のネタバレ発言します。
脚本 | 入江信吾 |
絵コンテ | むらた雅彦 |
演出 | 山内東生雄 |
作画監督 | 山本美香、しんぼたくろう、本橋秀之、相坂ナオキ、工藤公聖、STUDIO MASSKET |
OP | ALI「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」 |
ED | THE SPELLBOUND「すべてがそこにありますように。」 |
声の出演 | 杉元佐一→小林親弘、アシリパ→白石晴香、白石由竹→伊藤健太郎、谷垣源次郎→細谷佳正、月島軍曹→竹本英史、鯉登音之進→小西克幸、チカパシ→渡辺明乃、エノノカ→市ノ瀬加那、稲葉勝太郎→伊丸岡篤、アイヌの男→岡井カツナリ、ナレーション→立木文彦 |
鶴見中尉が大泊まで来るとの知らせを受け、豊原で待機することになった杉元一行。山でクズリを獲ると意気込むアシㇼパは、その前にお祈りをすると言い出す。“新しいアイヌの女”でありながら儀式を大切にする姿を不思議に思う杉元に対し、自分なりの考えを述べるアシㇼパだが、どうすればアイヌの文化を残せるのか答えを見出せずにいた。そんな二人の前に活動写真を撮影中という男たちが現れた矢先、樹上からクズリが襲いかかるッ!
クズリは杉元とアシㇼパに倒された。その後、興行主の稲葉からシネマトグラフについて聞かされたアシㇼパは、アイヌの昔話を動きで伝えることを思いつく。稲葉たちを強引に説き伏せた一行はアシㇼパを監督に撮影を行い、芝居小屋を借りて上映会を実施。映像の最後には稲葉たちが撮影した昔の活動写真が足されており、そこに記録されていた父と母の姿にアシㇼパは目を奪われるが、映写機の出火によりフィルムは焼失してしまった。
その日の夜。活動写真で残すよりも自分たちで大切にする気持ちが大事だと気づいたアシㇼパは、守るためには戦う必要があるのかと自問。杉元はこれに異を唱え、アシㇼパに金塊争奪戦から下りてほしいと語るのだった。
https://kamuy-anime.com/story/41.html

原作では204話〜206話に該当する。
※以後アニメ視聴後の感想になります。未視聴の方はネタバレ注意※
※原作のネタバレあり。原作未読の方は注意してください※
第四十一話は前半ギャグ後半シリアスと忙しい回だった。
まずは、シネマトクラブの撮影についてだが、ここは文句なしに面白かった。白石のペナンテ役はハマり役だし、なぜか月島と鯉登が女役なのもツボ。鯉登がノリノリなのは理解できるが、月島も抵抗なく女装してくれるんすね。少女団でもフリフリ衣装で踊ってたしマジでなんでもやってくれるみたい。
パナンペ・ペナンテの物語は下ネタが多く、アシリパ監督は活音写真でうまく表現できないことに悔しがる‥ここで杉元が「チ●ポの話じゃなくて真面目な物語もやってみれば」とアドバイス。こうして他の昔話を撮ってみようということになるのだが、なぜアシリパさんはパナンペ・ペナンテの物語をチョイスしたのだろう。笑
アシリパさんはこの時代にしては珍しく男の子ぽいところがあるから下ネタ多めのこの話が好きだったのかなぁ。。。やっぱりアシリパさんってちょっと変わった子なんじゃないの。笑
そして撮影は『班文鳥(ケソラプ)の身の上話』に。ここのチカパシの表情で泣きそうになったのは私だけではないはず。主人公と自分、ケソラプと谷垣を重ねて涙するチカパシを見るともうね‥。
この班文鳥(ケソラプ)の身の上話の撮影は、原作の209話の大きな伏線になるんだけど、次回アニメ第四十二話「甘い嘘」は、原作では210話。209話の部分も来週やるのかな?209話は私がゴールデンカムイで1番泣いたお話。次回は色々と覚悟しておいた方がいいかも。
撮影の後は、鯉登の金で借りた芝居小屋で上映会。
それぞれ座席に座っているキャラたちの視線がおもしろい。
杉元はアシリパを。谷垣は子どもたち(チカパシ、エノノカ)を。月島は杉元の方を。アシリパ、白石、鯉登、子どもたちは正面(スクリーン)を見ている。
これはそれぞれが撮影会に参加した目的が現れているんじゃないかと。
正面を見ているキャラたちは純粋に撮影が目的で、杉元はアシリパさんのために。谷垣は子どもたちのために。月島は杉元とアシリパを探るために撮影会に参加したのでしょう。月島がプライベートで女装してまで撮影会したいはずがないもんな。ちょっと安心。
シネマトグラフの火災後。
アシリパは杉元に【活動写真だけではアイヌのすべてを残すことはできない】【守るためには戦わなければならない】という決意を話す。
言ってることは理解できるのだが、活動写真の母親の顔よりアチャが話してくれた思い出話の方がいいってのはちょっと理解できなかった。
記憶にない母親の顔が見れたら普通に嬉しいし「活動写真サイコー!文明サイコー!」ってならん?ここは原作で何回読んでも理解できない部分。
もちろんアシリパさんの言うキロランケに見せてもらったいろいろな民族の生活は北海道にいたら知らないままだったってのはその通りだと思う。アシリパさんが樺太の旅を通してアイヌを守るために戦う決意をしたのは十分に理解できる。
しかしそんな覚悟を決めたアシリパさんに「金塊争奪戦から降りてほしい」「人を殺す地獄を知らないままでいて欲しい」という杉元の気持ちも分かる。
というか、まともな大人ならみんなそう思うよな‥‥。こんな小さな可愛い女の子を戦いの先頭に!?マジでウイルク頭おかしいんじゃないんか?
杉元は”武人としての親の責任”の部分でモスパパのことを回想しているが、モスパパとウィルクを一緒にしないでいただきたい。モスパパは小さな音之進を熊と戦わせたりしてないもんな。ウイルクが小さなアシリパを熊と戦わせてるシーンはゾッとした。
まぁでも私がウイルクのことを毒親だと思えるのも幸せな現代に生まれたからなのかも。
ゴールデンカムイには書かれていないけど、当時のアイヌの人々はそうとう差別されていたはず。もともと北海道と樺太はアイヌのもの。それを日本とロシアの都合で勝手に国境を造られて開拓とかされてる訳だから私たちの感覚でウイルクを批判したらダメよね。
杉元もアシリパもどちらの言い分も理解できるし間違ってないから‥‥このシーンはしんどい。
ってことで、今回はギャグの前半とシリアスの後半で温度激しい回でした。

作画は前回に比べてどうも安定してなかったなぁ😢
大泊に向かう前に登別を訪れた鶴見中尉は、有古が持ち帰った都丹のものとされる刺青人皮を受け取る。だが、翌日になって有古が鶴見中尉の刺青人皮を奪って逃走。向かった先で、彼は死んだと思われていた都丹と合流する。一見、有古の裏切りに見えるこの行動には裏があった。有古と土方陣営の関係を見抜いた鶴見中尉が彼を脅迫し、わざと刺青人皮を持たせて二重スパイとして潜り込ませたのだ。巧妙な罠に対し、土方はどう動くッ!?
https://kamuy-anime.com/story/42.html
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